ペットフード一般知識
各種お肉の特徴
犬は肉食を基本とする雑食、猫は完全な肉食です。なので、ドッグフード、キャットフードには様々なお肉が使われています。
あまりに多くの種類のお肉のフードが出回っているため、多くの飼い主様は「一体、どのお肉のフードにしたらいいの?」と悩まれていらっしゃるのではないでしょうか。
活動犬、肥満犬などそれぞれに合ったお肉があります。各お肉の特性を理解するとフード選びにも幅が出てきますし、愛犬・愛猫の好みのお食事を探しやすくなります。
チキンは、アミノ酸バランスに優れた良質なタンパク質源です。脂肪分は皮に多く、皮を取り除くことで多くの脂肪分を取り除くことができ、ヘルシーなお肉と言えます。そのため、肥満気味や高齢の愛犬・愛猫におすすめの食材です。
栄養面では、コラーゲンやビタミンも豊富に含んでいます。必須アミノ酸の一つ、メチオニンが豊富で肝機能の向上に役立つといわれています。
生肉はカンピロバクターに感染している可能性が極めて高く、生肉を与えることは控えるべきです。(料理で生の鶏肉を触ったら、必ず手を洗いましょう。この菌はかなり重篤な食中毒を引き起こしますが、石鹸手洗いで簡単に落ちます。)
ラム肉は、他のお肉と比較して低アレルギーリスクなお肉といわれています。ワンコの必須アミノ酸10種類を全て含んでいるお肉です。高たんぱく・低カロリーな上、血液をサラサラにし、毛葺きを良好にするために必要なオメガ3系の不飽和脂肪酸も豊富で、魚並みの低コレステロールであることも特徴です。
Lカルニチンも多く含みます。この成分は、食肉の中ではヤギ肉の次に多く含まれています。実は,Lカルニチンは魚にはほとんど含まれていません。ミネラルでは、血液にとって重要な鉄分や味覚や肌の健康に必要な亜鉛を多く含んでいます。
ラム肉の脂肪分は融点が高い(約42~43度)のが特徴。体温よりも融点が高いため、食べたときに消化器官で吸収されにくい脂質です。
ラム肉は独特の匂いがあり、敬遠されることがあります。この匂いは葉緑素が消化の過程でフィトールと呼ばれる物質に変化してできるもので、ラムに限らず草食動物に共通の匂いです。牛肉でこの匂いがしないのは、大豆、トウモロコシ、干し草など、葉緑素を含まない飼料で育成されているためです。
鴨肉もアレルギーリスクの低い食材の一つです。鶏肉アレルギーを持っていても別種のタンパク質となるため食べることができます。不飽和脂肪酸、ビタミンB1・B2の豊富なヘルシーな食材です。
私たちも大好きなビーフ。なじみの深い食材です。ラムほどではありませんが牛肉もLカルニチンが豊富なお肉です。質の良い動物性たんぱく質が摂取でき、ビタミンB1、B2が豊富で、鉄分、亜鉛などのミネラル類も含んでいます。運動量の多い愛犬・愛猫には体づくりのためにもお勧めの食材といえます。
ただし、他のお肉と比較するとカロリーが高めでコレステロールも多めです。肥満気味や運動量が少ない場合はあまりお勧めできません。
また、アレルギーリスクもありますので、アレルギーが心配な子には避けていただいたほうがいいでしょう。
ジウィピークに使われている牛肉は自然放牧のお肉です。そのため、ラムと同様の匂いがします。
鹿肉は、高たんぱくでカロリー低め。オメガ3のリノレン酸やDHA、オメガ6のリノール酸を含んでいます。コンドロイチン、グルコサミンの含有し、長年に渡る可動性や関節の健康をサポートします。消化しやすさも良好。活発な愛犬・愛猫、特にアジリティーをさせている子にはおすすめのお肉です。
生食で与えることも多い馬肉は、アレルギーリスクの低いお肉です。牛、豚はもちろん、ヘルシーといわれている鶏よりも低カロリー・低脂肪です。含まれるアミノ酸は20種類ほど、カルシウム、鉄分などのミネラルやビタミン類など体に必要な栄養素が豊富に含まれています。
野牛の肉は、牛肉と比較して部位にもよりますが脂肪が約3割ほど。そして、鶏肉や豚肉よりも低コレステロールです。低脂質、低コレステロールなお肉の代表です。アレルギーリスクも低いといわれています。
豚肉のフードはあまり見かけませんが、ビタミンB1が牛肉の約10倍です。そのため、糖質の代謝を促してエネルギーを作りだし、疲労回復サポートに優れた食材です。肝機能サポートにも効果的といわれています。
ただし、脂質も多く、カロリーが高めです。活動量の多い犬におすすめのお肉といえます。
種類によりますが、お魚も良好なタンパク質、カルシウム、タウリンをはじめとしてオメガ3脂肪酸などが豊富に摂取できるたんぱく源です。小骨ごと食べられる場合は、カルシウムをたくさんとれるため、骨や歯を丈夫にしてくれます。
タウリンは人間と犬にとっては必須アミノ酸ではありませんが、猫にとっては必須アミノ酸です。必ず食べ物によって摂取しなければなりません。タウリンは、動脈硬化や心臓疾患の予防、胆石予防に効果があるといわれています。
イワシ、アジなどの青魚には、オメガ3系の脂肪酸であるDHAやEPAが豊富です。
タラ、ヒラメ、カレイなどの白身魚は、低脂肪で消化しやすくおなかに優しい食材です。
サーモンは多くのドッグフード、キャットフードに使用されている食材です。含有する必須アミノ酸のバランスに優れているだけでなく、甲殻類を食べることで身を赤く染めている成分である「アスタキサンチン」には強力な抗酸化作用があり、紫外線や脂質の酸化反応から身を守ってくれるとされています。そのためサーモンはエイジングケアに役立つ食材といわれています。
動物のお肉全てにアレルギーを持つ子の場合、動物性タンパク質の最後の選択肢として魚のフードを選択する方法もあります。
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