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犬と猫の食性の違い
- 1.犬と猫の食性
- 2.消化・代謝系の違い
犬も猫も生物の分類学上は「食肉目」です。では、犬も猫も肉食・・・ではありません。猫は肉食ですが、犬は雑食です。でも、食肉目でしょ?と思うかもしれませんが、食肉目には笹を食べるパンダも属しています。
犬の祖先の狼は群捕食者で群れで自分よりも大きな獲物も狩ります。一度に食べきれないほど大きな獲物を仕留めた場合、余った肉を地中に埋めて保存し、後から掘り起こして食べる習性(貯食)があり、時間が経過した肉も食べる腐肉食者としての側面も持っています。犬にもこの習性が引き継がれています。また、獲物だけでは足りないため、木の実なども食べる肉食性雑食ですが、犬も消化・代謝系が雑食の特徴を持ってます。
猫は単独で狩りをし、自分よりも遙かに小さい獲物を1日に何度も捕まえます。捕まえた獲物を取っておくこともしません。少量頻回食で、新鮮肉食者です。
犬に1日分の食事を一度に与えると全部食べてしまう(食べられるときにたくさん食べようとする習性)のに対して、猫はちょっとずつ食べていきます。(最近はこの習性が逆転している犬や猫も多々見られます)
犬は甘味が大好きで酸味も好むのに対して、猫は甘味を感じる事が出来ず酸味を拒否します。また、犬は温かいものでも冷たいものでも食べますが、猫は体温程度の食べ物で最も食欲が増すというデータもあります。これらは雑食か肉食かの違いや、腐肉食者か新鮮肉食者の違いから来ていると考えられます。
食性の違いは消化・代謝系にも見られます。
肉食動物の猫は、植物成分であるカロテンをビタミンAに転換出来ませんし、肉に多いアミノ酸のタウリンや脂肪酸のアラキドン酸を体内で合成出来ませんが、犬はこれらが出来ます。
水溶性繊維を分解する腸内細菌(善玉菌)の巣となる盲腸は猫ではほとんど衰退して機能していません。デンプン消化能力も猫は犬の1/20程度です。
また、猫はタンパク質(アミノ酸)から体内で糖を作る(糖新生)能力が高く糖をあまり食べなくてよい代わりにタンパク質をたくさん食べなければなりません。一般にキャットフードの方が高タンパクに作られているのはこのためです。
食事の与え方や選び方など考える際は、犬と猫、彼らの食性の違いを意識してみてはいかがでしょうか。
・安倍又信、大島誠之助「第一章 基礎栄養学 イヌとネコの食性・採食パターン・嗜好性」『ペット栄養管理学テキストブック』(一般社団法人日本ペット栄養学会, 2014年発行)ISBN: 978-4-904419-52-6
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