メルマガ・バックナンバー
歯の健康について
***2016/09/01発行のメルマガです***
こんにちは「ペット・ウェブダイニング」店長のたくです。
台風がたくさん来ていますね。愛犬家の方は散歩が大変です。当店の珀(白柴)の様に家でトイレしてくれない場合はなおさら。台風でも散歩は休めません。
今日はわんちゃん、猫ちゃんの歯の健康についてお話ししたいと思います。
本当でしたら、図があればわかりやすく説明できるのですが、今はHTMLのメルマガを作成できないため文章だけで頑張ります。
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目次
1 歯の組織と注意が必要な裂肉歯
2 歯磨きの目的は虫歯予防ではない?
3 歯周病予防のために
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1 歯の組織
犬と猫の永久歯は前から順に次のとおり(片側)です。
切歯×3
犬歯×1
前臼歯×4(猫の場合上が3、下が2)
後臼歯×2(上顎の場合。下顎は3。猫は上下とも1)
犬の場合上顎の第4前臼歯と下顎の第1後臼歯は「裂肉歯」といい、ここで挟み込むようにして肉を切り裂きます。よくジャーキーなどを与えたときに噛んでいるのがこの歯です。この裂肉歯は横から見ても前から見ても噛み合わせがずれていて、ハサミのようにすれ違うことで肉を切ります。猫の裂肉歯は一番奥の歯になります。肉食獣の特徴です。
噛み合っていない歯で強く噛むため、堅いものを与えるとこの部分に挟まったときに横方向の力がかかるため折れる可能性もあります。堅いものを与えるときはよく注意して下さい。当店で販売の「ジウィピーク・デンタルチュー」もあまりに強くガジガジする場合は注意が必要です。
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2 歯磨きの目的は虫歯予防ではない?
犬と猫には虫歯はほとんどありません。なら、なぜ歯磨きを行うのでしょうか。それは歯周病予防のためです。
唾液中の糖とタンパク質によって歯の表面に薄い膜が作られ、そこに細菌が付着することで歯垢となります。歯垢は歯ブラシで除去が出来ます。
歯垢に唾液中のミネラルが沈着すると3~5日で歯石が作られます。歯周ポケットの中に歯石が出来ると歯ブラシでは落とすことが出来ません。
歯と歯茎の間の歯周ポケット。この奥深くに出来る歯石には嫌気性の細菌(空気を嫌う)がウヨウヨ。よく見えるところや歯の表面には好気性細菌(空気を好む細菌)が含まれます。実は、奥底にある嫌気性細菌の方が歯茎や歯肉を炎症させる物質を生み出しています。好気性細菌を含む歯石はまるで嫌気性細菌の歯石を隠すように歯周ポケットの入り口をふさいでしまいます。
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3 歯周病予防のために
よく売られている歯磨きガム。当店でもジウィピークのデンタルチューを販売していますが、これらは歯の表面の歯垢除去にしか役立ちません。上に書いたとおり、この部分の歯垢や歯石はあまり怖いものではなく、歯磨きガムには見た目を綺麗にする効果しかありません。(当店のジウィピーク・デンタルチューのページをご覧下さい。スタッフ犬珀の歯も見た目だけは綺麗になりましたw)
問題は歯周ポケットの中です。ここは歯ブラシしか届きません。出来るだけ毛先の細い歯ブラシを使う必要があります。歯ブラシを使って歯磨きをしなければならない理由はここにあります。指に巻き付けて拭き取る歯磨き道具も販売されていますが、それも歯磨きの目的は達成できません。口に異物が入ることに慣れさせる練習としてご利用頂き、早く歯ブラシに移行出来るよう頑張りましょう。
野生の肉食獣の場合、獲物にかぶりついたときに獲物の被毛が歯ブラシの役割を果たします。ですが、ペットフードにはそんな毛などは生えていません。人間が飼育して食べ物を与える以上、口腔衛生は飼い主が管理しなければなりません。
歯周ポケットに歯石が出来てしまったら、もはや歯ブラシではとれません。スケーリングが必要です。よく、獣医師ではない人が歯を綺麗にするサービスを行っているのを見かけますが、そのようなサービスはデンタルガムで歯の表面を綺麗にするのと同じです。見た目は綺麗になりますが、最も大切な歯周ポケットの中はそのままです。
どうしてかというと、歯周ポケット内のスケーリングは医療行為に該当するため「獣医師免許」が必要だからです。動物のお医者さんの資格がない人には出来ないのです。歯の掃除は必ず動物病院にお願いするようにしましょう。
歯の付け根に歯石が出来てしまったらお医者さんへGO!これを覚えておいて下さい。付け根に歯石が固まるということはその奥では怖い嫌気性細菌を含む歯石が眠っているということです。
とはいえ、スケーリングには人間と違って全身麻酔が必要です。そうそうしょっちゅう出来るものではありません。日頃から歯ブラシを使って歯磨きを行う習慣を大切にしましょうね。
ちなみに・・・3歳のわんこの約80%、7歳のほぼ100%が歯周病とのデータが・・・(恐)
気をつけましょう。
スタッフ犬「珀」はこの前アヒルのおもちゃを誤飲したとき内視鏡使うために全身麻酔をしたのでついでにスケーリングも行いました。今では「容赦のない」歯磨きを行う毎日です。いつも歯ブラシ振り回して追いかけ回しています。
こんにちは「ペット・ウェブダイニング」店長のたくです。
台風がたくさん来ていますね。愛犬家の方は散歩が大変です。当店の珀(白柴)の様に家でトイレしてくれない場合はなおさら。台風でも散歩は休めません。
今日はわんちゃん、猫ちゃんの歯の健康についてお話ししたいと思います。
本当でしたら、図があればわかりやすく説明できるのですが、今はHTMLのメルマガを作成できないため文章だけで頑張ります。
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目次
1 歯の組織と注意が必要な裂肉歯
2 歯磨きの目的は虫歯予防ではない?
3 歯周病予防のために
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1 歯の組織
犬と猫の永久歯は前から順に次のとおり(片側)です。
切歯×3
犬歯×1
前臼歯×4(猫の場合上が3、下が2)
後臼歯×2(上顎の場合。下顎は3。猫は上下とも1)
犬の場合上顎の第4前臼歯と下顎の第1後臼歯は「裂肉歯」といい、ここで挟み込むようにして肉を切り裂きます。よくジャーキーなどを与えたときに噛んでいるのがこの歯です。この裂肉歯は横から見ても前から見ても噛み合わせがずれていて、ハサミのようにすれ違うことで肉を切ります。猫の裂肉歯は一番奥の歯になります。肉食獣の特徴です。
噛み合っていない歯で強く噛むため、堅いものを与えるとこの部分に挟まったときに横方向の力がかかるため折れる可能性もあります。堅いものを与えるときはよく注意して下さい。当店で販売の「ジウィピーク・デンタルチュー」もあまりに強くガジガジする場合は注意が必要です。
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2 歯磨きの目的は虫歯予防ではない?
犬と猫には虫歯はほとんどありません。なら、なぜ歯磨きを行うのでしょうか。それは歯周病予防のためです。
唾液中の糖とタンパク質によって歯の表面に薄い膜が作られ、そこに細菌が付着することで歯垢となります。歯垢は歯ブラシで除去が出来ます。
歯垢に唾液中のミネラルが沈着すると3~5日で歯石が作られます。歯周ポケットの中に歯石が出来ると歯ブラシでは落とすことが出来ません。
歯と歯茎の間の歯周ポケット。この奥深くに出来る歯石には嫌気性の細菌(空気を嫌う)がウヨウヨ。よく見えるところや歯の表面には好気性細菌(空気を好む細菌)が含まれます。実は、奥底にある嫌気性細菌の方が歯茎や歯肉を炎症させる物質を生み出しています。好気性細菌を含む歯石はまるで嫌気性細菌の歯石を隠すように歯周ポケットの入り口をふさいでしまいます。
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3 歯周病予防のために
よく売られている歯磨きガム。当店でもジウィピークのデンタルチューを販売していますが、これらは歯の表面の歯垢除去にしか役立ちません。上に書いたとおり、この部分の歯垢や歯石はあまり怖いものではなく、歯磨きガムには見た目を綺麗にする効果しかありません。(当店のジウィピーク・デンタルチューのページをご覧下さい。スタッフ犬珀の歯も見た目だけは綺麗になりましたw)
問題は歯周ポケットの中です。ここは歯ブラシしか届きません。出来るだけ毛先の細い歯ブラシを使う必要があります。歯ブラシを使って歯磨きをしなければならない理由はここにあります。指に巻き付けて拭き取る歯磨き道具も販売されていますが、それも歯磨きの目的は達成できません。口に異物が入ることに慣れさせる練習としてご利用頂き、早く歯ブラシに移行出来るよう頑張りましょう。
野生の肉食獣の場合、獲物にかぶりついたときに獲物の被毛が歯ブラシの役割を果たします。ですが、ペットフードにはそんな毛などは生えていません。人間が飼育して食べ物を与える以上、口腔衛生は飼い主が管理しなければなりません。
歯周ポケットに歯石が出来てしまったら、もはや歯ブラシではとれません。スケーリングが必要です。よく、獣医師ではない人が歯を綺麗にするサービスを行っているのを見かけますが、そのようなサービスはデンタルガムで歯の表面を綺麗にするのと同じです。見た目は綺麗になりますが、最も大切な歯周ポケットの中はそのままです。
どうしてかというと、歯周ポケット内のスケーリングは医療行為に該当するため「獣医師免許」が必要だからです。動物のお医者さんの資格がない人には出来ないのです。歯の掃除は必ず動物病院にお願いするようにしましょう。
歯の付け根に歯石が出来てしまったらお医者さんへGO!これを覚えておいて下さい。付け根に歯石が固まるということはその奥では怖い嫌気性細菌を含む歯石が眠っているということです。
とはいえ、スケーリングには人間と違って全身麻酔が必要です。そうそうしょっちゅう出来るものではありません。日頃から歯ブラシを使って歯磨きを行う習慣を大切にしましょうね。
ちなみに・・・3歳のわんこの約80%、7歳のほぼ100%が歯周病とのデータが・・・(恐)
気をつけましょう。
スタッフ犬「珀」はこの前アヒルのおもちゃを誤飲したとき内視鏡使うために全身麻酔をしたのでついでにスケーリングも行いました。今では「容赦のない」歯磨きを行う毎日です。いつも歯ブラシ振り回して追いかけ回しています。
ここに掲載の内容はあくまでご参考いただくことを目的としております。この内容に基づくあらゆる行動の結果について当店は責任を負いかねますことをご了承ください。